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Project Eden

ゴンドワナ大陸 ゴンドワナ大陸とは、約 5 億 5,000万年 前に、南半球にあった巨大な大陸です。 現在の南アメリカ、アフリカ、インド、南極、 オーストラリアの各大陸とマダガスカル島な どが集合していました。
ゴンドワナ大陸

ゴンドワナ大陸とは、約 5 億 5,000万年 前に、南半球にあった巨大な大陸です。
現在の南アメリカ、アフリカ、インド、南極、 オーストラリアの各大陸とマダガスカル島な どが集合していました。

1.九次元霊たちの分担

他の人から見たら、九次元霊たちはみな全智全能の神のような存在です。何でもしようと思えばできるのですが、十人の中で専門分野を分けて担当しています。そして、自分の専門以外は口を挟まないことにしています。

九次元霊たちは定期的に地上に生まれて地球人たちを指導しますが、前もってどう指導するかを決めてから地上に生まれてきます。生まれる前に話し合って、綿密な計画を立てるのが一般的です。

ただ、いつも十人全員で話し合っていると、なかなか結論が出ないこともあります。そこで、二、三人が責任者となり、指導目標を決めてひとつの文明を興すために地上に生まれることにしました。

2.他惑星からの短期留学

パイトロンで増やしただけでなく、他惑星からの魂も大量に受け入れたため、地球霊界人口は爆発的に膨れ上がりました。他惑星から地球への移住を希望する場合、前もって地球で学びたいテーマを決めて申請します。宇宙連合を介して申請書が地球霊界に送られてきます。担当者がそれをチェックし、問題がなければ認可となります。担当者はもちろん地球霊界の中の宇宙界の方です。認可されると、いつから留学するかなど、具体的な計画が動き出すことになります。

自ら申請したテーマについて、ある程度地球で学び終えたところで母星に帰る、という短期留学型が一般的です。実際、ひとつの惑星でこれだけさまざまな学びができる惑星というのも、他に例を見ないものです。地球への留学はそれだけ人気が高いのです。短期留学といっても、皆さんが外国に留学するような短いものではありません。地球で何回か転生しますので、最低でも数百年という長さになります。

増え続ける地球霊界人口に応じ、九次元霊たちは、地球人の肉体寿命を短くしました。一回の地上での転生を短くすることにより、より多くの魂たちに地上での経験を積ませようということです。二百年以上あった肉体寿命を百年以下にしました。思いを集中し、時間をかけて肉体を変化させることは、九次元霊にとってはそう難しいことではないのです。実際、地上の人間の寿命が百年ももたないというのは他の惑星では珍しいことなのです。

3.地球での文明実験

他の惑星では、地球のように多種多様な魂たちを受け入れ、ひとつの理念のもとにまとめ上げるということはしません。地球での試みはまさに実験なのです。異星人たちからは「本当にうまくいくのだろうか」という、半ば興味本位で見られているところはあります。しかし、地球神霊をはじめとして地球九次元霊たち、さらに地球創世のときからずっと協力してきた宇宙連合の異星人たちも、なんとか地球での試みを成功させたいと願っています。

九次元霊たちは、指導目標を決めて文明を興しますが、ある程度時間が経ってくると、地上の人間たちが出す想念の曇りが大きくなります。それらの想念エネルギーはオーム宇宙に遍在する愛のエネルギーとは方向が違い、「業想念」と呼ばれることもあります。

次第に想念エネルギーの曇りが地球をおおうようになり、地球神霊の身体である地球自体を痛めつけることになります。一人ひとりが出す業想念が集まると、それくらい大きな影響を及ぼすようになるということです。地球神霊はそれを振り払うために、身体の向きを変えたり、ブルブルッと身体を震わせたりします。

それが地上の人間に、天変地異という形で降りかかってくることになります。文明が爛熟期になると、大地震とともに大陸が沈んだりすることが多いのも事実です。結果的にその大陸に生きていた人の命がいっぺんに奪われるということになります。しかし、その結果を招く原因となったのは、その大陸に生きていた人びとの業想念の集合エネルギーなのです。

地上の肉体の命など、永遠の魂からすれば一瞬に過ぎません。ですから、かわいそうだと思っても、それで終わりではないので、仕方なく身体を動かして振り払っているのが地球神霊たちなのです。

それ以外に、「ポールシフト」といって地球の自転軸が変わることもあります。地球がクルッと回るのです。これは地上の人間たちの想念とは無関係に一定の周期で起こります。実は、太陽からの指令で太陽系の惑星全部が一斉にポールシフトを起こすのです。この場合も、温暖な気候で文明を謳歌していた大陸が突然極地となり、凍りついてしまったりします。このような場合も、その文明は終焉を迎えることになります。

4.まぼろしの大陸

現在では、ムー大陸やアトタンティス大陸が実在したということは一般には認められていないでしょう。しかし、それらは実在したのです。巨大な大陸が海の底に沈むということが実際に起こったのです。沈む前に一部の人が他の場所に逃れて、彼らが種人種として残って次の文明を始めるという道をたどるのです。文化を伝える人がいても少数ですから、それらの人びとが死んでしまえば文化は伝わりません。結局、石器時代からまたやり直し、ということをくり返してきたのが私たち地球人なのです。

現在の文明は、直前のアトランティス文明にとても似ています。現在の人びとが最も学ぶべき文明はアトランティス文明です。ですから、アトランティス文明については、別途詳述します。この章では、ゴンドワナ、レムリア、ムーという三つの文明について振り返ってみようと思います。

5.霊能力の解放

霊道を開くことを原則禁止してから一億年ほど過ぎました。
霊道を閉じることで、極端に地獄界の影響を受けることもなくなりました。ただ、地上の人間が、自分自身のことを小さな存在に過ぎないと思うようになってしまいました。本来神の子であり、一人ひとりが神と同じ属性を持っているということを、信じられなくなってしまったのです。

地上を見ると、些細なことで争いながら進歩のない毎日を続けています。人間たちの業想念が、大陸を沈めてしまうほど大きくならなかったため、驚くほど長い間ひとつの文明が続きました。ひとつの文明が百万年以上続くこともまれではありませんでした。ゆっくり時間が流れていたのでした。

そんな地上の様子を、九次元霊界からしばらくながめていたモーゼが、杖をつかんで立ち上がり、次のように切り出しました。

「地上の人間たちは、自らが神の子であることを忘れている。神と同じ創造力を持っていることを、そろそろ思い出させるときではないだろうか。封印してきた霊道を開かせて、力を発揮させようではないか。自分たちがけっしてちっぽけな存在ではないということを知らしめようではないか」

他の九次元霊たちは、互いに顔を見合わせ、どうしたものかと判断に迷っているようです。地獄の底から虎視眈々と、そのときが到来するのを待っている者がいることをみんな忘れていなかったのです。

そんな仲間たちの懸念を見透かしたように、モーゼは、「そのことはわかっている。でも、いつまでも恐れてばかりいても進歩はない。正義は必ず勝つ。私はそれを自らの信念のしてやってきたのだ。ここはひとつ私に任せてもらえないだろうか」と畳み掛けるのでした。

「モーゼにそこまで言われては、もう彼に任せるしかない」と、みんなが思っているところに、「じゃあ、霊能力文明を興してやってみようじゃないか。私も全面的に協力しよう」というエル・ランティの言葉が決め手となりました。霊能力全開文明を興すことが決まった瞬間でした。

6.ゴンドワナの男性と女性

ゴンドワナ大陸を舞台に文明を興すことになりました。ゴンドワナは現在のアフリカ大陸と南アメリカ大陸を合わせた大陸でした。当時ふたつの大陸はつながっていたのです。

霊能力を解放させるため、肉体改造からとりかかりました。いつものように、九次元霊たちの思いを集中させました。何代かすると、男性には額の中央に第三の目ができました。現在でも霊能者が霊能力を使うとき、目がなくてもその場所が熱くなるといわれています。

ゴンドワナでは、第三の目が開くと霊能力が発揮されるようにしました。第三の目の色の違いで、使える霊能力を分けました。念力でものを動かしたり、物質化現象というような物理的な力がほとんどでしたが、予知能力を持つ場合もありました。次第に、第三の目の色の違いで種族が分かれるようになりました。そして、種族間で争うようになっていったのです。

女性には第三の目はありませんでした。女性は、子どもの魂を宿す子宮が霊的器官として与えられている、と信じられていました。子宮内の胎児には、最初魂は入っていません。ある程度経って、胎児が育つことを見極めた上で、霊界から胎児に魂が入ります。実は、それは現代でも同じなのです。まさに子宮が神の宮であるという認識が当時確立していたのです。

それというのも、ゴンドワナ時代は霊道が開いていたために、生まれてくる子どもの魂と会話することができたのです。胎児に宿る前の魂はおとなの状態で、生まれる前に親子になることを約束して生まれてきていたのです。妊娠する前に合意ができていたので、現代のような人工妊娠中絶ということはありませんでした。

7.ゴンドワナにモーゼ誕生

ゴンドワナ時代に王家というものがありました。王家には霊能力に秀でた者が生まれ、その卓越した力で全土を支配していました。モーゼが王家に生まれたとき、その霊能力は圧倒的で他の追従を許しませんでした。彼の統治時代は種族間の争いもなく、人びとは平和に暮らしていました。実際、反乱を企てようとしても、とても勝ち目がないことは明らかだったのです。

王となったモーゼは、「すべての人間は神の子であり、神と同じ力を持っているのだ。正々堂々と自らの力を発揮せよ。ただし、その力は正義のために使うものである」ということを常々教えていました。

モーゼがゴンドワナを統治するまでは、当時の人びとは霊能力を磨くことに一生懸命で、神の正義がどちらにあるかを考えたこともありませんでした。それを教えたのがモーゼだったのです。
その後、卑劣な手段を使って戦うことは最も恥ずべき行為であるという認識が、ゴンドワナの人びとの間に浸透していったのです。霊能力全開でありながら、ゴンドワナの人びとは地獄霊たちの波長と同通せずに暮らすことができたのでした。結果的に、ゴンドワナ文明は数十万年も続きました。

8.ゴンドワナ文明の終焉

モーゼが地上を去ると、再び種族間の争いが始まりました。王家にも力のある者が生まれなくなりました。戦いに勝利し、全土を平定した種族の長が王を名乗るようになりました。いくつかの種族がついたり離れたりしながら、果てしない戦いが続きました。

いつの頃からか、征服した種族を自分たちの土地に連れてきて、奴隷として扱う習わしができてきました。その後、ゴンドワナ大陸の西と東で、はっきりと違いが表れるようになりました。西側の種族が、東側の種族に比べて残酷な行為をするようになったのです。征服した種族の者たちを虐殺するようになっていったのです。そのようなことは、モーゼの時代にはなされたことはありませんでした。

西側の種族は、次第に残酷さを増していき、地獄界の影響を受けていることは明らかでした。ただし、もともとは地上の人間たちの自由意志により行われたことです。波長同通で引き寄せてしまった地獄霊たちが、地上の人間たちを助長してしまったのでした。
人びとの業想念が、長年にわたり蓄積してきました。
そして、それは突然にやってきました。

ゴーという地下から這い上がってくるような地響きに、一斉に動きが止まりました。そのときに至ってもまだ人びとは戦っていたのです。
何が起こったかを考える間もなく、突然大地が傾きました。
人びとはなだれ落ちるように地の底に飲まれていきました。
なんと、巨大なゴンドワナ大陸のほぼ中央にタテに亀裂が入ったのです。

しばらくすると亀裂に海水が流れ込み、見る見るうちに大陸は東西に分裂したのでした。西側の被害は壊滅的で、すべての人間は死に絶えました。東側で予知能力のあった種族の者たちは、大陸分断を事前に予知して、南の大陸に逃れました。彼らが次の文明の種人種となったのです。

霊能力を競ったゴンドワナ文明は、あっけなく終わりを告げたのでした。あまりに霊能力にとらわれすぎてしまうということで、その後第三の目は閉じさせることになりました、それも九次元霊たちの決定でした。

9.裏界の始まり

ゴンドワナ大陸で霊能力を競っていた人びとの中には、霊界に戻ってきても、霊能力にこだわり続ける者たちがいました。彼らは、どうしても霊能力を極めずにはいられないのです。彼らのほとんどは、モーゼの母星、蟹座の惑星からやってきた者たちでした。

地球に来て、しばらく霊能力が封印されていたために忘れていたのですが、いったん封印が解かれると、昔の思いがよみがえってきたのです。実際、彼らは母星で霊能力を駆使して生活していました。地球霊界でも、封印が解かれると霊能力開発に熱中してしまうのです。彼らは、「この道以外自らを生かす道はない」と信じ込んでいる者たちなのです。

結局、彼らは霊界でも自分たちだけの世界を形成することになりました。東洋では天狗・仙人界、西洋では魔術界という、他の者たちからは「裏界」と呼ばれる世界を霊界に形成したのです。霊能力は神が人間に与えた能力の一部であり、神が全宇宙をつくった創造力に通じるものです。もちろんそれ自体は悪ではないのですが、一歩使い方を誤ると魔界の者たちと同通しやすいという危険性をはらんでいます。

霊能力は、モーゼが主張するように、正義のために使えば素晴らしい威力を発揮します。地上に神の法を広めようとするとき、魔界の者たちはそれを全力で阻止しようとします。地上の人間たちがみな神の方向に進んでしまうと困るからです。地上の人間たちの悪想念があってこそ、彼らは活動できると思っているのです。それに対し、裏界の者たちが霊能力を駆使して結界を張り、魔界の妨害から守ってくれることがあります。彼らの霊能力が最大限に生かされるケースであると言えます。

10.感性の文明

ゴンドワナ文明は、封印していた霊能力を解放することにより、神の子として本来持っている力に気づかせる試みでした。それは、ある程度成功したと考えられていました。九次元霊たちは、次の文明をどうするか、話し合っています。誰が言い出したわけではないのですが、「そろそろ芸術を主体とした文明を興してみようじゃないか」ということになりました。オリオンから移住後すでに二億七千万年近く経っています。九次元霊界で「感性の面から神に近づく文明を興そう」ということが決定されました。

マヌとゼウスのふたりが担当して、感性の文明を興すことになりました。彼らは出身惑星が異なりますが、ともに専門分野が芸術ということもあり、とても仲がいいのでした。九次元十人の中では、自由をこよなく愛するタイプであるところもふたりは似ていました。マヌは、それまで自分が中心になって文明を担当したことがありませんでした。「いよいよこのときが来たか。このときが来ることをどれほど待っていたことか」と意気込んでいます。

ゼウスとマヌは、どのような文明にするか、議論を重ねました。お互いの芸術論を熱く語り合うこともしばしばでした。もともと「神こそ最大のアーティストである」というのは、九次元霊の間では常識でした。それは、マヌがよく口にする言葉でもあります。そして、「神がつくった動物も、植物も、あらゆるものが美しいではありませんか。誰にも見られることのない深海の魚の一匹にも、神は造形の美を込められているのです」と続けます。「深く神理を理解し、霊性を開発してこそ本来の芸術となるのです。技術は必要ですが、技術だけを極めてもだめなのです」というのもマヌの持論でした。

マヌが地球に来てからずっと気になっていたことがありました。それは、人間の身体に尾が生えているということでした。ベーエルダでも、さらに地球でそれまで生まれたすべての人間にも、実は尾が生えていたのです。マヌの美的感覚からすると、尾が生えた人間の姿は受け入れがたいものでした。そのことをなかなか言い出せないマヌだったのです。

「自分が担当するこの文明では、人間たちから尾を取り除きたい」と、マヌはゼウスに打ち明けました。ゼウスは「あまり深く考えたことはなかったが、そのほうがいいかもしれない」と同意しました。ゼウスの母星でも人間たちには尾が生えていました。ゼウスにとって、人間に尾があるのは当然のことだったのです。結局、他の九次元霊たちの承諾を得て、人間の身体から尾を取り除くことが決定されました。

ゴンドワナの人間たちの第三の目を封じたように、思念を集中させることにより、生まれる人間たちの尾は次第に短くなり、ついには尾のない人間が生まれるようになりました。なごりとしての尾骨は残っていますが、その後地球人の身体に尾が生えなくなったのです。

11.レムリア文明

感性の文明の舞台は、インド洋に浮かぶレムリア大陸です。
最初、ゼウスが降り立ち、人びとに芸術の素晴らしさを教えることにしました。地上に生まれたゼウスは、絵画、音楽、文学、彫刻、建築と、あらゆる芸術分野で天才的な力を発揮しました。

彼は、「芸術は、ただ芸術の分野だけを極めようとしても素晴らしい作品にはならないのです。芸術は神の愛の表現形のひとつなのです。神の光をキャッチし、それをいかに表現するかということなのです」と説いたのでした。
人びとは、芸術の中に生きる喜びを見出すようになりました。このときのゼウスの人生は、ほぼ計画通りの成果を上げました。

次はマヌの番でした。ゼウスから一万五千年後、マヌが生まれることになりました。マヌは地上に生まれる前に綿密な計画を立てました。彼は、自らの理想を地上で実現することを願っていたのです。その理想とは、芸術の分野に競争原理を取り入れ、祭政一致を実現することでした。具体的には、芸術を絵画、音楽、文学、彫刻、建築の各分野に分け、それぞれを競わせることにより、最も素晴らしい作品をつくったグループにその後三年間の政治を任せるのです。ゼウスも九次元から、その方向で協力することを約束しました。

分野の異なる芸術作品の中で、どの作品が最も優れているか判定するのはそう簡単なことではありません。地上の人間が決められるものではない、とマヌは考えました。そこで、天上界の神託によって決めることにしたのです。地上で神託を受ける者を誰にするかが問題です。誰でも受けられるわけではないことは明らかです。マヌは当時、王家の後継ぎとして生まれることが決まっていました。王家に生まれた女性が代々巫女を務めるのが当時の決まりでした。

巫女として、マヌが最も信頼していたのは、アマーリエでした。アマーリエはマヌの魂のパートナーです。それまで地上に生まれるときはいつも、地上でも自らのパートナーとして生まれていました。今回は、王家に生まれる女性が巫女を務める決まりがあることと、結婚相手として計画しても、地上でその通りに結婚できるかどうかわからないという懸念があり、アマーリエを自らの妹として地上に出すことにしたのです。アマーリエも生まれる前に、そのことを十分納得し、協力を約束しました。

12.霊性の開花

地上に生まれたマヌが王になったとき、自ら計画していた通り、芸術の競技会を三年に一度開催し、祭政一致政治を行いました。アマーリエは地上に生まれ、九歳から巫女として神託を受ける任務につきました。アマーリエの巫女能力は抜群で、芸術作品の優劣を決する神託以外にも、さまざまな神託を受けることができました。驚くべきことに、異星人たちとのコンタクティの役割まで果たすことができたのです。

レムリア時代というのは宇宙連合の異星人たちから見ても、地球上で最も高度な文明を築いた時代として認識されています。彼らからは、地球人たちはいまだにあの時代のレベルに達していないと思われています。それは単に科学技術が発達しているとかいうことではないのです。科学技術面から言えば、現文明やアトランティス文明のほうがレムリア文明より進んでいます。そういうことではなく、ポイントは人びとの霊性がどれだけ開花しているかということなのです。本来の神の子としての神性をどれだけ輝かせたかということでもあります。その点でレムリア文明は、芸術を通しても神に近づくことができることを示したと言えます。

ピラミッドパワーを本格的に利用し始めたのもレムリア時代でした。ピラミッドを用いて宇宙エネルギーを引いてきて、さまざまに利用することができたのです。宇宙連合の異星人たちの宇宙船が姿を見せ、地球人たちと交信することができた最初の時代がレムリア時代だったのです。

マヌの時代のあと、レムリアの人びとはムーを植民地として支配するようになりました。ムー大陸や辺境の地から人びとをレムリアに連れてきて、奴隷として人間以下の扱いをするようになったのです。自分たちは音楽に興じて、労働は奴隷たちにやらせるということが次第に定着していきました。それは、ゼウスやマヌが予定していたことではありませんでした。地上の人間たちの自由意志にとる選択の結果、行われたのでした。

結局、レムリアの人びとの想念の曇りが次第に堆積し、ある日突然、ほぼ一日でレムリア大陸は海中に没してしまったのです。ほんとうに最後はあっけないものでした。

13.逃れた一部の者たち

霊性の高さを誇ったレムリア文明において、末期であってもすべての人たちの想念が曇っていたわけではありません。霊的に目覚めた人の中には、大陸が海中に没する前に船で逃げた人びとがいました。

彼らは、心の中の声に導かれてヒマラヤ山中に向かいました。
そこには地下に続く通路がありました。
通路を降りると、そこにはなんと地下都市があったのです。

その場所の指導者に導かれて暮らすうちに、彼らの肉体は数日で変化を遂げることになりました。信じられないかもしれませんが、あなた方の今の肉体波動よりも精妙な波動の肉体に変わってしまったのです。「アセンション」と呼ばれている現象が肉体に起こったのです。

そこでアセンションした人は数千人いました。

彼らの中の一部は他の惑星に出て行きましたが、多くの者たちは、地球人たちがアセンションするのを待っています。私たちが次のステージに進むことを期待しているのは、地球九次元霊や、宇宙連合の異星人たちばかりではないのです。私たちの先輩として、すでに先に行って待っていてくれる人たちもいるということを忘れてはいけないでしょう。

現在ヒマラヤの地下都市は肉眼的には廃墟となっています。しかし、その都市自体がアセンションして精妙な波動の中に存在しています。私たちがアセンションしたときに、それらの地下都市の姿がはっきりとわかるようになるのです。

私たちはまず、一人ひとりの人間の意識がシフトアップすることを目標にしています。それは、神は愛のエネルギーそのものであり、すべての人間は神の子であり、魂は永遠であるということを深く理解することから始まります。これらのことを前提にして、宇宙が水瓶座の時代という霊性を進化させるめぐり合わせのときにアセンションという次元上昇が起こるのです。

アセンションすること自体が目標ではありません。
一人ひとりの意識が変わることによって、結果としてアセンションを迎えるのです。

実は、レムリアの末期もそのようなめぐり合わせの時代だったのです。

14.文明の総括

ひとつの文明が終わると、九次元霊たちは文明の総括を行います。レムリア文明では、当初予想していた以上の成果を挙げたことで、九次元霊界には満足感が漂っています。ゼウスは上機嫌で、大きく両手を広げてしゃべっています。他の九次元霊たちも満足そうに耳を傾けています。和気あいあいとした雰囲気です。

それまでの地球文明で、宇宙連合の異星人たちと地上の人間がコミュニケーションできたことはありませんでした。また、数千人と少数であってもシフトアップからアセンションできた人間がいたことも、九次元霊たちを喜ばせました。

「次のチャンスには、もっと多くの人間がシフトアップできるようにしましょう。地球の年齢を考えても、もうそろそろ地球自体が次のステージに進んでもいい頃でしょう」と、盛り上がったのでした。

ゼウスとは対照的に、今回のもうひとりの主役だったマヌは、どことなく浮かない様子です。「初めて文明を担当したにしては、上出来だった」と、九次元霊たちはみんな思っています。オリオンから一緒にやってきたマイトレーヤーも、最初は心配していましたが、「よくやった」とほめています。

オリオンは、他の惑星のリクエストに応じて文化を届ける惑星です。数人の九次元霊に率いられた専門家集団がやってきて、その惑星で文化の花を咲かせ、またオリオンに帰ります。期間限定の出張なのです。
今回の地球への出張は、マヌとカイトロンにとって九次元霊になって初めての出張でした。彼らはこれまでマイトレーヤーのアドバイスを受けながら、地球で九次元霊としての役割を果たしてきたのでした。

マイトレーヤーからすると、自由気ままなマヌのことが少し心配でした。でも、レムリア文明でりっぱな成果を挙げたのを見て、ほっと胸をなで下していました。「反省すべき点もあることはあるが、まあ合格点をつけることができる」と、マイトレーヤーは思っていました。

15.悟性の文明へ

「人間には知性、理性、感性がある」ということは納得するでしょう。
でも、「悟性」という言葉は聞き慣れないかもしれません。
哲学的にさまざまに論じられてきた「悟性」です。
本来「悟性」は「霊的直観」とも呼ぶべき性質です。
「知性、理性、感性を総合し、霊的にとらえる感覚」と表現することもできるかもしれません。人間に本来備わっているのが悟性なのです。

感性を中心としたレムリア文明で成果を挙げた九次元霊界は、「次は悟性を中心にすえた文明を築こう」と、さらなるチャレンジに跳むのでした。「ゴンドワナ文明とレムリア文明を経験し、霊的感性がある程度開花したところで、さらに磨きをかけようではないか」という狙いがあることも確かでした。

エル・ランティとブッダが担当して、悟性の文明を興すことが決まりました。
文明の舞台はムー大陸です。

ムー大陸はレムリア大陸よりも歴史は古く、数十億年前から西太平洋に存在していました。途中からレムリアの植民地になりましたが、それによってレムリア文化が伝えられたことも事実でした。ですから、今回はまったく何もないところから始める文明ではありません。ムー大陸にはレムリア文明が伝えられ、それを継承することもできたのです。ですから、ピラミッドなどは、そのままムー文明でも活用されました。

16.東洋思想の源流

科学技術の分野でも相当のレベルに達していたのがレムリア文明であり、そのレムリア文明を引き継ぐムー文明であったのですが、「最初から科学技術の方向に人びとの関心が向かうのだけは避けたい」というのが九次元霊たちの統一見解でした。

「霊性を開発するには、大自然と一体となり、自らの内にある神性を引き出す方向で指導したい」ということで、意見の一致が見られました。それには最初から方向づけが肝心です。
人びとを引きつけ、大きくそちらの方向に舵を切って指導できるのは誰か?
人間的魅力と卓越した指導力の両方を兼ね備えていなければなりません。

九次元霊であれば、そのあたりはだいたいクリアしています。でも、九次元霊の中で「自分がその役を引き受けましょう」と名乗り出る者はいませんでした。

今回の文明が、将来的に東洋思想の源流になることは明らかでした。それは九次元霊全員が承知していることでした。悟性を中心とする文明であり、自らの内に深く分け入り、そこにある神と出会うというプロセスを避けて通ることはできません。その内に向かう方向こそ、陰陽の中の陰そのものが持つ方向性なのです。もともと九次元霊たちは、西洋を陽、東洋を陰という位置づけにすることを決めていました。だから、ムー文明は東洋思想の源流となるはずなのです。

九次元霊たちは、陰の源流は男性より女性のほうが適していると思っていました。それで誰も名乗り出なかったのです。
女性霊でその役割に最も適しているのは誰か?

ほとんど議論らしい議論もなく、九次元霊たちの意見は一致しました。現在ではアマテラスという名で知られている女性が適していると思っていたのでした。「その人以外にはあり得ない」というのが全員一致した意見なのです。

17.ムーの女王

アマテラスはムーの王家に生まれました。
当時はまだムーの初期の頃で、女性では王になれないという決まりはまだありませんでした。男子の嫡子もなく、自然な形でアマテラスがムーの女王になりました。彼女は、人びとに難しいことを説いたわけではありません。ただ、「大自然の中にある神と一体となりなさい。神とは光そのものであり、太陽のような存在なのです」と教えました。ムーの人びとの中に、素朴なアニミズム信仰を植え付けたのでした。

当時の人びとが、霊能力に対してまったく無関心であったわけではありません。「大自然と一体となり、光の方向に発揮するのが霊能力本来の使い方です」というのがアマテラスの指導方針でした。

それに対して真っ向から反対していた者たちがいました。
それは、ゴンドワナ時代以降形成された、裏界から地上に生まれた者たちでした。「力を発揮する方向などどうでもいいのだ。生ぬるいことを言っていては生き残れない。強い力を持つことが大切なのだ」というのが彼らの主張でした。ムー時代に生まれても、彼らの主張はゴンドワナ時代と基本的には変わらないのでした。

一部の反対勢力はありましたが、大きな反乱になることもなく、アマテラスの治世は終わりました。地上を去ったのちも、アマテラスは光の教えの象徴として、彼女自身がムーの人びとの信仰の対象となりました。当初、九次元霊たちが想定していた目標は達せられたと言えます。

18.ムーにおける科学文明

今から約二万年前、現文明ではゾロアスターという名で知られている九次元霊がムー大陸に生まれました。当時、太陽信仰がすでに定着していました。彼はその上に立ち、エネルギーとしての太陽光を重視しました。「太陽の光を聖なるものとして大切に利用しよう」というのが彼の主張でした。九次元霊界のエル・ランティやカイトロンが彼を指導し、レムリア文明から引き継いだピラミッドを用いて、太陽の光エネルギーを増幅する装置をつくり出したのです。そのエネルギーを変換して、動力や電力として利用したのです。

ムーでは、ピラミッドがさまざまな手段として利用されました。通信手段として用いられることもありました。尖端の部分がなく、上が平坦な形をしたピラミッドもありました。このタイプには階段がついているのが一般的です。実は、これは異星人たちの宇宙船が着陸するために用いられたのです。

彼らが着陸すると、地上の人間たちが階段を上がって行って、彼らとコミュニケーションするのです。コミニュケーション手段は、もちろん言葉ではなくテレパシーでした。宇宙船の着陸場としてのピラミッドは、レムリアからそのまま引き継いだものでした。

さらに言えば、ムーの人びとが逃れて南米につくったのがインカ文明で、今でも南米に平坦なピラミッドがありますが、あれはインカの人びとが宇宙船から降りた異星人たちとコミニュケーションする場所だったのです。

19.ブッダ下生

一般にムーの王のことをラ・ムーと呼びます。
ただ、ムー文明の末期にブッダがムーの王として生まれたときのことを特にラ・ムーと呼ぶ場合もあるようです。当時、ムー文明の最盛期でしたが、衰退のきざしを見せていたときでもありました。

ブッダは、「神は太陽のような存在である」、「太陽のような愛と慈悲に生きること」、「人生において霊性を高めること」の三点を強調して人びとを指導しました。それは、下生する前に九次元霊界で彼が決めた計画そのままでした。ある程度その目標は達せられたものと考えられています。

彼にも、反対勢力がいなかったわけではありません。アマテラス統治の頃から脈々と続く裏界からの勢力が、まだ存在していたのです。ブッダは地上における霊能力も相当なものがあったのですが、それを用いて彼らを黙らせるということはしませんでした。でも、ブッダの存命中は、反対勢力はただおとなしく従っていました。

ブッダの妻はラ・メンタスという名前でした。ラ・メンタスは現文明では、ゼウスの妻ヘラと同じ魂です。ブッダとラ・メンタスには子どもがいませんでした。ブッダがこの世を去ってからは、ラ・メンタスが統治することになりました。それを待っていたかのように反対勢力がラ・メンタスに反旗を翻したのです。その後、ムーが最後のときを迎えるまで戦乱に継ぐ戦乱が続きました。

20.ムー文明の末期

ムー時代、霊能力は封印されていたわけではありません。
それは大自然と一体となり、「天地の気」を利用するというやり方で発揮されていました。つまり、大自然に宿る「気のパワー」を神の方向に利用する、というのがムー人のやり方でした。

神の方向というのは、すべてのものを生かし育む太陽の光と同じ方向です。ですから、「天地の気」は自分の欲得のために用いてはならないという大原則があったのです。

ところが、戦乱に明け暮れる中で、ラ・メンタスに反抗する者たちは、おのれの支配欲のために使ってしまったのでした。天地の気のパワーを、間違った方向に使った反作用はとても大きなものでした。巨大なムー大陸が三段階にわたって沈下し、ついには太平洋の底に沈んでしまうという結果をもたらしたのでした。

ムー大陸はレムリア大陸のように一日で沈んだわけではありませんので、逃げた人びとがたくさんいました。ベトナムから中国に逃げたグループ、さらにベーリング海を越えて北米大陸に逃れた者たちもいました。中には太平洋を船で南米に渡ったグループ、その中にはアトランティス大陸に行った者もいたのです。

それら世界中に散らばったムー人たちは、互いに連絡を取り合っていました。
どんな手段で連絡を取り合っていたかというと、ピラミッドを利用していたのです。

21.霊的視点から見たムー文明

ムー時代の人びとの肉体は、実は現代の私たちの肉体とは違います。
現代よりもやや精妙な波動の物質でつくられていました。
そして、現代よりも霊的な人間が多かったのも事実でした。

女性で霊的に敏感な人は巫女になることが多いのですが、この時代は男性でも霊的な人が多かったという特徴があります。霊的な男性たちはこの時代は神官となりました。ですから、巫女や神官がとても多い時代でした。

徹底的に大自然と一体となることを指導され、その中で自らの内なる神に出会うことにより霊性が開発されたのでしょう。
その点で、悟性の文明としてのムー文明は成功したと言えましょう。
当初、九次元霊たちが予定していたように、ムー文明は東洋の起源となりました。
特に、「日本人の心のふるさとはムー文明」と言っても過言ではないでしょう。
アマテラスが主宰神という点も同じですが、日本神道の起源はムーにあったのです。

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